メガネを作る時に必要な道具いろいろ!
今日は私達がメガネを加工・製作する時に無いと困ってしまう道具たちを紹介します。
ひと口に加工・製作と言っても、丸いレンズを店内で削ってフレームに組み付けるもの。
レンズメーカーで加工したレンズを微調整しながら組み付けるもの。
レンズを組み付けた後のフレーム調整など。
様々な工程があるので、それぞれに合わせた工具・機械を揃えております。
■ドライバー
メガネにはレンズを固定する為や、テンプルの丁番の部分などにネジを使用しているので、これが無いと仕事になりません。
プラスネジが主流ですが、必要なプラスドライバーの太さは一種類です。
マイナスドライバーは出番が少ないですが、ネジ頭のサイズに合わせないとキチンと締めることが出来ないので、数種類用意しています。
シンプルな工具だけに、柄の太さや素材など、意外と好みが出たりします。
■ヤットコ
フレームを部分的に曲げたり伸ばしたりする工具です。
レンズとフレームの形を合わせて無理なく組み付けられる様にしたり、曲がってしまったフレームを直すのにも使用します。
他にも、フレームをお顔に合わせてフィッティングするなど、用途に応じて形状も様々です。
保護用にカバーが付いたものや、見ただけでは何に使うのかわからない形のものもあります。
■レンズメーター
レンズの光学中心に印をつけたり、度数や乱視の向きを測定します。
※光学中心とは光学的な中心で、丸いレンズの中心ではありません
光学中心がEP(フレームに対する目の位置)からズレていると、度数が正しくても見えづらかったり疲れたりしてしまいます。
メガネを制作する上で重要な役割です。
また、ご持参されたメガネの度数なども測定出来るので、ご希望で同じ度数でお作りすることも出来ます。
■フレームリーダー
フレームの型を3Dで読み取る機械です。
昔はプラスチックの板で型を作り、それを元に加工していましたが、フレームリーダーの登場で形を正確に取れるようになりました。
しかも、3Dで読み取るので、フレームの湾曲まで読んでくれることで、よりフレームとレンズがフィットしやすい加工が出来るようになりました。
(ナイロールやふちなしフレームは今でもプラ板のパターンで読み取ります)
■加工機
フレームリーダーで読み込んだ型を元に、画面上でレイアウトします。
光学中心やヤゲン(フレームにはまる凸部)の位置を測定すると、数種類の回転砥石を使い分け、レンズを自動で削ります。
レンズ側面の鏡面加工や面取り加工、ナイロール用の溝掘りだけでなく、最近ではふちなしフレーム用にレンズの穴開けまで出来るものもあります。
■手摺り機
回転する砥石でレンズを削る機械です。
加工時の微妙なサイズ調整や、面取り(削ったレンズの角を危険の無いようにする)に使用します。
ご持参されたレンズを使用してのフレーム交換で、レンズの形を合わせたりするのにも使用するので欠かせません。
■軸出し機
レンズメーターで付けた印を元に、レンズを加工機にセットするためのリープカップを装着する機具です。
単に光学中心に装着するだけではなく、フレーム形状やレンズ度数によって、仕上がりを美しくするためにあえて中心をズラして装着することもあります。
■脱臭装置
プラスチックレンズは屈折率が大きくなる程、加工時の臭いが強くなります。
臭いが売り場まで行かないようにするための機械です。
加工機の下に貯めた貯水タンクから、加工時に出る泡と共に吸い上げ、フィルターを通す事で消臭してくれます。
有ると無いとでは大違いです。
■ひずみ計
強い光と偏光フィルターにより、フレームにセットしたレンズの歪みを見えるようにしてくれます。
フレームとレンズの当たり具合が強いところは変色して見えるので、ひと目で分かるようになっています。
変色部分を少なくしようと削り過ぎるとレンズがゆるくなってしまうので、削り過ぎに注意です。
■リューター
小型の電動ドリルです。
主にふちなしフレームを制作する際にレンズにネジ穴を開ける時に使用します。
また、錆びてフレームと固着して折れてしまったネジを抜くときなど、小さな穴をキレイに開けたい時にも使用します。
手動での作業は時間がかかる上、レンズのカケやヒビに怯えながらの作業になってしまうので欠かせません。
■バフ
プラスチックを磨いて艶を出します。
度数の強いレンズの厚みを目立たなくするために、コバ(レンズの削った断面)や面取りした跡を磨いて艶を出したりします。
■メガネを作る時に必要な道具いろいろ!まとめ
以上が主だった工具・機械の紹介です。
昔からの単機能な工具だったり、それらをまとめて自動で加工してくれる機械だったりと様々ですが、どれも無くてはならないものばかりです。
他にも毎日使うものでは、ネジの頭をしっかり掴んでくれる専用ピンセットや、ナット回しなどのお助け工具。
1年に何回かしか出番のないレンズのコバに溝を掘るだけの機械や、K18フレームの変色をキレイにする液体などなど。
これらを使い分け、あるいは本来の使用法とは違う使い方を考えながら、快適にご使用頂けるメガネを製作しております