若い人なのに老眼に?スマホ老眼とその対策

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最近ニュース等でもよくとりあげられ、耳にすることが多くなった『スマホ老眼』

初めて聞いたときはスマホ→若い方、老眼→年配の方というイメージがあってまったくなんのことか想像がつきにくいと思います。

説明を聞けば読んで字のごとく、スマートフォンの使い過ぎが原因と思われる老眼のような症状が若い人にも現れ、眼科に相談に行くことが増えているというものです。

総務省の調べによると、

13歳から69歳までのスマートフォンの利用率は全年代あわせて62.3%
10代68.8%  20代94.1%
30代82.2%  40代72.9%
50代48.6%  60代18.3%

とりわけ20代と30代の若年層の利用率の多さが目を引きます。
連絡手段としてやゲーム、SNS、WEB閲覧、移動中の交通案内等大変便利になっていますから、プライベートでもビジネスでもスマートフォンが欠かせなくなっていますね。

眼の仕組みについて

人の眼とカメラはよく似た構造をしているので、カメラと比較しながら眼の仕組みを説明していきます。

人の眼には[水晶体][角膜]というものがあり、カメラでいうと“レンズ”に当たります。

また周囲の明るさによって眼に入る光の量を調整する[瞳孔]は“しぼり”に当たり、
外界の像が映る『網膜』は“フィルム”に当たります。

眼の水平断面図
カメラの水平断面図

眼は網膜に映った像の情報を大脳にある視覚中枢に送り、ものを見ることができるようになります。

そして遠くや近くのものにピントを合わせるときに水晶体とその周辺組織が働きます。
近くを見るときに水晶体は毛様体筋という筋肉を使って膨らませピントを合わせます。
カメラはレンズの位置を動かすことで眼と同じ働きをします。

このようにピントを合わせることを[調節]といいます。

老眼とは

加齢とともに水晶体とそれを支える組織、筋肉の弾力性の低下により調節力が小さくなり、近くのものにピントが合いにくくなる状態です。

調節の機能は10歳~14歳頃をピークに低下していくそうです。
この変化により多くの人は40代から近くのものを見るのに不自由を感じるようになります。
老眼の症状は一般的に

  • 近くの文字が見えづらい
  • 夕方になると昼間より物が見えづらくなる
  • 眼が疲れる
  • 首筋や肩がこる
  • 手元で作業しているときに、遠くに視線を移すと一瞬ぼやけて見える
  • 近視のメガネを外したほうが見えやすい

このような症状がでてきます。
そしてこの状態を放置すると眼精疲労につながりますので適切な度数の老眼鏡の使用をお薦めします。

スマホ老眼の原因・症状

老眼自体は上記で記述したように40代からの加齢によるものですが、
なぜ若年層にまでこの症状が出ているかといえばスマートフォンという小さい対象物を長時間近くで見ることにより、
ピントを合わせるときに使う水晶体、それを支える毛様体筋に大きな負担がかかります。

それと同時にスマートフォンの強い光によって、眼に入る光の光量を抑えるために
瞳孔とそれを支える虹彩筋にも負担がかかっています。

このことにより眼の筋肉の緊張状態が続き、老眼と同じように調節力が弱くなってしまったのでは、と考えられています。
加齢によるものではありませんが、老眼とよく似た症状がでます。

  • 眼が疲れる
  • 眼のかすみ
  • 小さい文字が見えにくい
  • 頭痛、肩こり

さらにスマホ老眼はストレートネックとも繋がりが強いといわれてるので注意が必要ですね。

スマホ老眼の対策

スマホ老眼は一時的なものなので生活を改めれば改善することができます。

まずは、当たり前のことですが長時間使用しない。30分~1時間ほど使用したら10分ほど休憩をとることなどで、
眼への負担はだいぶ違ってくると思います。

それからあまり近い距離では使わない。目安として30㎝~40㎝を目安に距離をとりましょう。

最後に眼を温めるというのもおすすめです。蒸しタオルなどを眼の周りに当て血行をよくすることで、
眼の疲れをとって休められます。ただ、この方法はやりすぎは眼によくないので1日1回程度に控えましょう。

メガネでの対策

40代後半からだと遠近両用メガネや老眼鏡などその方の生活に合ったメガネを作成することをおすすめします。
20代、30代の方には「ニューコンセプトレンズ・リマークTF」がおすすめです。

前述したように「近くを見る」ことは調整を必要とする眼の運動です。
その時に使われる毛様体筋という筋肉をサポートするのが「リマーク」です。

remark_support01

遠くを見る場合、レンズの上部を使います。

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近くを見る場合、レンズの下部を使います。

レンズの下方向に「近く」をサポートするゾーンを設けることで、遠くから近くまで見る運動をサポートします